Windows11にプリインストールのブラウザ、「Microsoft Edge」のキャッシュ移動についてここで述べていく。
目次
1 Microsoft Edgeについて
Windows11が公開されてから久しくなりつつある。
これにプリインストールされており、OS標準のブラウザとなっている「Microsoft Edge」についてはWindows10の頃から使われているが、これも着実に進化を遂げて来ている。
当時、僕はブラウザと言えば「Google Chrome」派であり、Windowsをで使用していると、
Microsoft Edgeがおすすめ!
と口うるさく出てきて、非常に煩わしく思っていたのが記憶に新しい。
しかし、今日に至っては、
- Chromeと同様のエンジン・UIを搭載
- ブックマーク、アドインなども簡単引き継ぎ可能
- Chromeよりも若干だが動作が軽快!?
- Edgeはプリインストールのため、インストールの手間や無駄なリソースの削減になる
等の理由から、Edgeの利用を推奨したく思うように考え改まってきている。
Edgeは、ほとんど「Chrome」のような使用感のブラウザとなっており、違和感なく、軽快にブラウジングが可能であり、このブラウザの使用をおすすめする。
ここでは、Edgeをさらに軽快に使用するため、キャッシュを移動する方法について記載していく。
2 RAMDiskの採択
キャッシュの移動先についてであるが、条件としては、
メインストレージより高速
でなければ移動する意味がなく、逆にポテンシャルが落ちてしまう。
さらに、キャッシュファイルは非常に小さなデータの集まりであるが、ブラウジングすればするほどそれらのデータが書き換わることとなり、SSD等の書き換え回数上限(寿命)を気にする人はSSD以外の場所をキャッシュ保存場所として指定したい。
よって、これらの条件を満たす保存先として、PCのメインメモリをストレージのように認識できるようにするためのソフトウェア、
SoftPerfect RAM Disk
を使用する。
インストールや設定については下の記事を参考に。
3 Edgeのキャッシュ移動方法
RAMDiskの設定を完了して、RAMDiskのRドライブが稼働しており、その中に『CACHE』というフォルダがある状態であると仮定する。
ここでは、Microsoft EdgeのキャッシュをRドライブ内の『CACHE』フォルダ内に移動する手順を記載していく。
まず、Microsoft Edgeのキャッシュファイルが保存されているフォルダについてであるが、
Cドライブ(システムドライブ)
→ユーザー
→User(ユーザ名)
→AppData(隠しフォルダ)
→Local
→Microsoft
→Edge
→User Data
→Default
→Cache
と辿った先の『Cache』というフォルダである。
結構深い。
これをRAMDisk上に保存するように設定する。
(1)Edgeの閉じてCacheフォルダを削除する
まず設定を開始する前に、Edgeを終了し、キャッシュフォルダを削除する必要がある。
上記のとおりローカルフォルダ内を辿っていき、『Cache』フォルダを右クリックして”削除”を選択しよう。
(2)コマンドプロンプト(管理者)を起動
【ウィンドウズキー(スタートキー)】を押しながら【R】キーを押すと『ファイル名を指定して実行』ウィンドウが開く。
ここに
cmd
と入力して【Shift+Ctrl+Enter】を押すと管理者権限のコマンドプロンプトが起動する。
ここに、以下のコードをコピペして実行する。
mklink /d "%LOCALAPPDATA%\Microsoft\Edge\User Data\Default\Cache" "R:\CACHE"
これは、ローカルフォルダ内の『Cache』フォルダとその中身について、Rドライブの『CACHE』フォルダをシンボリックリンクとして設定するといったコードとなる。
要はEdgeのキャッシュフォルダとその中のデータが、Rドライブの『CACHE』フォルダ内の領域に保存されるようになるのである。
exit
と入力してプロンプト画面を終了する。
下画像のように、ショートカットマークの付いたフォルダができていれば作業は完了だ。
見た目では『Cache』フォルダやその中のデータが同じところに保存されているように見えるが、実データの保存場所はRAMDisk上となっている。
4 まとめ
以上の手順を踏めば、メモリをストレージ化したRAMDisk上にMicrosoft Edgeのキャッシュファイルが保存されるようになり、
- たくさんブラウジングしても、メインメモリでキャッシュを保存しているので表示が高速でかつ、SSDの書換負担を軽減する
- ネットの履歴等がメインメモリに保存されるようになり、パソコンの電源を消した際に自動的に履歴も消える。
セキュリティや個人情報漏洩防止の観点で良い
などといった恩恵を得ることができる。
昨今のパソコンパーツは非常に高性能化しており、この恩恵を肌で感じることはできないかもしれないが、自己満足的な理由を根拠として、このキャッシュ移動を実施してみても良いのではなかろうか。
とてもよい記事をありがとうございます。
記事に書かれている通り、書き込みのダメージがほんとバカにならないんですよね。
我が家のリビングにおいてあるタブレットPCは四六時中使われており、ブラウザで動画を流していると一か月に2TBちょい書かれています。FHD動画でこれですから4Kだとえらい事です。交換できるSSDなら最悪交換してしまえばいいですが、タブレット等の交換出来ないeMMCストレージだと、結構深刻です。128GBのeMMCなんか割とすぐヘタってくるんですよねえ…
RAMDISKはSoftPerfectも良いものですが、メモリ容量が少なめなら、ImDiskも良いものです。
こいつはRAMDISKに使用する実メモリを、スタティックだけでなく、ダイナミックアロケートも選択出来まして、例えば8GBのRAMDISKを作成しても1GBしか使用しなければその分しかメモリを食いませんので、思いのほかメモリを食う状況になった時、ページファイルの書き出しを抑制出来て良いです。ダイナミックアロケートは仕組み上スタティックより速度が落ちる事になりますが、今どきのメモリ速度ですから落ちたところで全く問題になりません。素敵ですよ!
minami様
コメントありがとうございます!
キャッシュの書き込みってそれほどに多いのですね…
そこまでとは思っていなかったです^^;
他の方からも『ImDisk』をおすすめされたんです!
SoftPerfectには無い良さがたくさんありそうですね…
ぜひ試してみたいと思います、魅力的な情報提供をありがとうございます!